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体液の役割と、体液不足が身体に及ぼす影響について
済生会横浜市東部病院 患者支援センター長
東京医療保健大学大学院 客員教授 医学博士
谷口英喜先生
わたしたちの身体には、60兆個といわれる膨大な数の細胞があり、その細胞の内も外もたっぷりの体液で満たされています。細胞の内側にあるのが「細胞内液」で、細胞の外側にある血管や組織間液を合わせて「細胞外液」と呼んでいます。
口から入れた飲食物の栄養素は酸素とともに、細胞外液の血漿(血液の液体成分)で組織まで運ばれ、同じく細胞外液の組織間液でひとつひとつの細胞まで届けられます。細胞外液で運ばれた栄養素や酸素を使い、細胞内液に満たされた細胞内では活動に必要なエネルギーを生み出したり、身体をつくるタンパク質を合成したりしています。
その結果生じた老廃物や炭酸ガスなどは、逆のルートを辿り細胞外液で運ばれて、尿や呼気から体外に排泄されます。また余剰なエネルギーも体液の体温コントロールによって放熱されます。
体液が減少してしまうと、上記のような細胞間の往来が少なくなり、結果として細胞に必要な栄養素や酸素が十分に運ばれなくなってしまいます。老廃物の体外への排泄が滞り、余ったエネルギーも放熱できなくなります。
この細胞内での代謝の障害、老廃物の蓄積による身体への悪影響、体温の上昇などが、さまざまに影響し合い、生命維持活動に支障が生じていくのです。
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