下痢・嘔吐は、脱水症につながります

ノロウイルスやロタウイルスなど、「お腹にくる風邪」とも呼ばれる感染性胃腸炎はもちろん、下痢や嘔吐をともなう体調不良の場合、短時間に大量の体液喪失を招き、脱水状態を引き起こします。対策を怠ると脱水が進み、さまざまな重篤な脱水症の症状につながることもあります。下痢や嘔吐は脱水に直結することを知り、その都度正しい対処を心がけたいものです。

下痢・嘔吐で失った体液は、都度補水する?

疾患の際、食事が十分にとれない場合は、下痢や嘔吐の都度水と電解質をバランスよく含む経口補水液を飲用することが適しています。経口補水液には脱水時に必要なナトリウムと、水・ナトリウムを小腸で素早く吸収するために微量のブドウ糖、また、便中へのカリウムの排泄量を考慮したカリウムも適切に含まれています。

下痢や嘔吐で失った体液を補うにはとても役立つものです。嘔吐は数時間でおさまる場合が多いですが、嘔気がある場合、最初は少量を試し、頻回に補充するよう推奨されています。

感染性胃腸炎での下痢や嘔吐は、ウイルスや菌などの毒素を排出しようとする身体の防衛反応です。しかし、ウイルスや菌を排出する際に、身体の機能維持をするための大切な体液=水と電解質を、急激にしかも大量に失ってしまいます。

この状態を放置しておくと、脱水が進行し、頭痛や手足のしびれなどの脱水症状が現れてしまいます。とくに脱水症になりやすい高齢者や小児だと疾患からの回復の遅れや、他の深刻な病気へつながることもあるのです。

以前は、下痢をした場合に「食べたり飲んだりしない」「腸を安静に」「水分を控える」などといわれていました。高齢者の場合、いまもこの教えを守っている方もいらっしゃるようです。

しかし、いまでは感染性胃腸炎を発症した状態でも、なるべく腸に負担をかけずに、その都度、失った体液を補水することが必要だとされています。

水や電解質などを効率よく摂取し、脱水の進行を防ぐことが、身体を守り今の症状を悪化させないことへの対処の基本なのです。