発熱からの大量の発汗はもちろん、下痢をともなうこともあるインフルエンザや風邪、そしてコロナ。感染症や感冒のときは、発熱による大量の発汗に加え、下痢や嘔吐が伴うこともあり、体液の喪失につながることも。体液は身体のさまざまな機能を維持するために必要なものであり、その消失で脱水になると、疾患の回復が遅れ、症状の悪化を招くことがあります。発熱の際の脱水対策には水だけでなく電解質も必要です。
発熱による発汗は、電解質も多く失われます
インフルエンザやコロナの場合、感染し発症すると38℃〜40℃となる高熱になることがあります。体温が37℃から1℃上昇するごとに不感蒸泄量は15〜20%増加すると言われています※。
汗は体液から作られます。水分とともに電解質も含まれており、急な発汗による大汗や、暑さに慣れていない時期の汗の場合、通常の汗より電解質が多く失われることがわかっています。
つまり、発熱による発汗を放置しておくと身体の機能を維持するのに必要な体液不足による脱水症になります。これは罹患した際の症状を悪化させるだけでなく、回復を遅らせることにもなります。
体調を崩すと食欲が落ち、白湯やお茶、水を中心に飲んで過ごす方がいます。発汗で、水・電解質が大量に失われている脱水状態にあるとき、電解質が入っていない水分を摂り続けていると、体液の電解質の濃度が薄くなります。
身体は機能を維持するために、体液の電解質濃度を一定に保とうとします。そのため、体液の電解質濃度が下がった場合、尿として水を多く排泄し、体液の電解質濃度を元に戻す働きがあります。その結果として、水分が身体に保持されにくく、より脱水が進行してしまうことがあります。
体液の電解質濃度の低下が進行すると、低ナトリウム血症が起こり、本当に重篤な症状につながることもあるので気をつけましょう。発熱からの脱水にも、失った分の体液=水+電解質を適切に補水することが必要です。
※北岡建樹:楽しくイラストで学ぶ水・電解質の知識 改訂2版、南山堂 2012: p44
脱水症を知ろう