子どもは脱水症になりやすい存在です。周囲にいる大人は、脱水のサインをよく観察して、早めに、そして上手なケアを心がけましょう。
小児は身体に備わっている体温調節機能が未発達です。中でも新生児は、体液が体重の90%を占めているにも関わらず、エネルギー代謝が活発であり、その多くが失いやすい細胞外液として存在するために、ふとしたことで脱水状態になってしまいます。これは、環境にも影響されやすいということ。
例えば、暑い日に短時間外出しただけで帰宅時には脱水症を起こしていたり、下痢や嘔吐からの脱水対処が遅くなったために脱水症が進んでしまうこともあります。
子どもが脱水になりやすい理由
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① 体液量、特に細胞外液が多い
① 体液量、特に細胞外液が多い
小児の場合は体重に占める体液の割合は70%〜80%になります。体液は細胞内液と細胞外液に分けられますが、小児は細胞外液が多い特徴があります。体液は細胞外液から失われてきますので、小児は脱水症リスクが高いのです。
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② 不感蒸泄の割合が大きい
② 不感蒸泄の割合が大きい
皮膚や呼吸から知らないうちに失われている水分を不感蒸泄といいます。大人では体重1kgあたり15mL程度ですが、小児は体重1kgあたり15〜25mL程度失われています。自然に大きな水分を失っているのですから、気付かないうちに多くの水分を失っているために脱水症になりやすいといえます。
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③ 腎臓の機能が未発達
③ 腎臓の機能が未発達
小児の腎は未発達です。体液損失を防ぐには腎臓で水や電解質の再吸収が行われなければいけません。ところが、腎臓はその機能をまだ十分に果たせていません。
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④ 水分自体の出入りが大きい
④ 水分自体の出入りが大きい
成人では1日の細胞外液の入れ替わりが7分の1程度。小児は2分の1もの入れ替わりをします。食事量が減ったり、下痢や嘔吐、汗への影響が顕著に現れます。
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⑤ 自分の意思で水分補給できない
⑤ 自分の意思で水分補給できない
新生児や乳児では、のどの渇きを自分で申告することが困難です。保護者がサインに気付いて補水しないと脱水症に繋がります。
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⑥ 地面に近く、暑さの影響を受けやすい
⑥ 地面に近く、暑さの影響を受けやすい
小児は身長が低いこと、ベビーカーに乗ることで、大人よりも地面から近く、照り返しやアスファルトの熱の影響を受けやすく、熱中症・脱水症になりやすいです。
保護者の方は、小児の飲食の量が通常に比べて少ない、いつもより笑わない、機嫌の悪さが続く、などの状態を感じたら、まず脱水を疑ってみましょう。
脱水症を知ろう