下痢・嘔吐で脱水症になったら、経口補水療法による脱水対処を

下痢や嘔吐の際、食事が十分にとれない場合は、下痢や嘔吐の都度水と電解質をバランスよく含む経口補水液を飲用することが適しています。経口補水液には失われた体液中の電解質を補うのに必要な主成分であるナトリウムと、水・電解質を小腸で素早く吸収するための微量のブドウ糖、便中に排泄される量を考慮したカリウムも適切に含まれています。

経口補水液は、下痢や嘔吐で失った体液を補うのにとても役立つものです。嘔吐は数時間でおさまる場合が多いですが、嘔気がある場合、最初は少量を試し、頻回に補充するよう推奨されています。

感染性胃腸炎を招くウイルスについて

下痢や嘔吐をともなう感染性胃腸炎を招くのは、冬に多いと言われるノロ、ロタなどのウイルス。ウイルスの特徴を知り対策を知っておくことは、生活を守る上でとても大切なことです。

ノロウイルス

11月から翌1月にかけて感染例が多く、冬の大敵といわれていたノロウイルスによる感染性胃腸炎が、最近、季節を問わず起こっているようです。多数の遺伝子型があるウイルスで、同じ人が何度も感染する厄介なウイルス。

ノロウイルスは、カキなどの二枚貝を十分な加熱処理をしないで食べる感染経路で知られていますが、調理をする人が感染してしまったり、感染者が教室などで嘔吐しそこから一挙に感染するなど、さまざまな感染経路を持っています。

その潜伏期間は一般的には1~2日で、発症すると短期間に大量の嘔吐や腹痛、下痢、人によっては発熱も引き起こします。ひどいときは1日に10回以上の水様の下痢が続き、大切な体液を奪い続けます。

下痢や嘔吐は、ウイルスを体外に排出するための大切な働きですが、大量の体液も一緒に排出しているのです。ノロウイルスは、ほんの少量でも感染する厄介なウイルスです。乾燥に非常に強いうえ、アルコールや酸、高温への抵抗力が強いことも分かっています。環境消毒には、0.1%次亜塩素酸ナトリウム液を使った処置をお勧めします。

冬の乾燥した室内では乾いたウイルスが空気中に舞うことも考えられます。家庭や職場のトイレでよく手を洗っても、床に嘔吐したものを処理したつもりでも、空気感染することがあるのです。

ノロウイルスの感染予防には、手洗いの徹底と、まな板などの調理器具の洗浄および消毒、食品の十分な加熱が必要です。また感染者が発生した場合は、マスク・ゴーグル・手袋を着用した上で、各保健局などが発表している処理マニュアルをもとに嘔吐物や便を適切に処理すること。トイレは蓋をして流すこと、また、発症すれば脱水症になる可能性があるため、脱水対策を怠らないことも重要です。

脱水症が重くなると、身体のさまざまな場所に症状が現れます。免疫力が弱い高齢者や脱水が進行しやすい小児で、下痢や嘔吐の症状が現れた場合はすぐに水と電解質の補給を行なってください。